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4月第三週の相場展望

2020-04-13

今週の相場展望(4月第3週) 

コロナウィルスの相場への影響が始まったのが、2月24日の月曜日からが明確で、米国ニューヨークダウ指数が1000ドル以上の下げとなったことから始まった。この日はたかが3%程度の下げでしたが、毎日のように3%程度の下げとなり、この一週間では10%近くの下げとなった。またWTI原油先物は約10ドルと20%近くの下げを演じて、金価格も下落に転じているような、いわゆる資産圧縮の動きがスタートした感じであった。 その後、世界中の株価が急落し、原油価格も大きな下げに見舞われている間に、OPECとロシアの間で原油減産交渉が決裂となり、4月6日(金)から週明けにかけて15ドルの急落、約40%の下落となりました。つい2か月前まで60ドル台で推移していた原油価格は、現在は20ドル台前半です。ここまで落ち込むと主要産出国であるアラブ諸国の原油関連の会社の経営が行き詰ってしまいます。そこでこれまで豊富なキャッシュを元手に世界の株価や不動産を中心の商品群を売って、自国に戻してやり繰りする必要があるからです。

また米国内では、銀行がシェールオイル企業への投資をここ数年増加させており、それらの不良債権問題にも繋がる可能性も大きくなるため、FRBは先読みし、金融を支える行動に出たと思われます。 週末のロシアとOPECの減産合意で20ドル割れは回避されたが、いまだに上値は重いまま。コロナウィルスによる消費低迷や自動車などの移動にも制限が掛かるということが不安視されたままです。下値を探るという突っ込み相場の可能性は減ったが、30ドルから40ドルへと戻るには、コロナウィルス次第なのは変わらない。

外国為替相場もコロナウィルスからの動向次第となっているが、リスク回避のドル買いが落ち着きを取り戻し、今週は落ち着きどころを探る展開だと思われる。FRBを筆頭に、日銀、ECB、英国やそのほかの先進国は、コロナの悪影響を最低限に抑えるため、十分な金融緩和を行使しているだけに、動きがあるていど抑えられた。 ユーロドルは、先月からの大きな動きからの三角持ち合いを形成したが、先週末上にブレークした。ただ上値を追う動きは乏しく、じり高の傾向となっているだけではっきりしない。今週は1.07台から1.11台の間での取引となろう。またドル円は、他国の金利低迷でキャリートレードが減少している中、貿易収支が均衡を保っておりバブル以降の大きな円高は期待できない。株式相場の比率が大きい外国人投資家が株を売りに回ったことで、円安となり上昇したが、今は売りも収まりレンジ内の小動きで終始している。リスクオンなら円高、オフなら円安の流れが徐々に薄れていくと考えられる。警戒すべきは、トランプ大統領の動き。米国の輸出企業の現状から、コロナからの回復に時間がかかるようだとややドル安へと言及する可能性があり注意は必要だ。 また金価格は1700ドル台で上昇ターゲットを一旦捉えて、調整期に入る可能性が高まったが、再度上昇している。高値の1703ドルを抜けると一応、1735ドルへの最終ターゲットが変更となりそう。しかしこれ以上の高値は危険であり、ここから買っていくのは慎重さが必要かと思われる。 

相対的にみると、コロナウィルスが蔓延しているうちは、ドル要因の相場が継続していくと予想する。世界の株価に関しては、今回の暴落は、87年のブラックマンデー型と考えているアナリストが増えているが、まだリーマン型の2度目に底を付ける可能性もまだ否定は出来ず、2番底まで形成する可能性も残るとみている。今回の下落スピードはリーマンの急落スピードに似ているが、戻しがまた早い。3月以降の経済指標はこれからが本番、さらに4月は各国の移動制限等により、より経済指標や企業活動は低迷し、今後の予想も多いく下げられようから、値幅が再度大きくなる可能性は大きいであろう。 

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