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株式市場の見通し

2022-11-22

米国株--FOMC議事要旨に注目

欧州株--ECB理事会議事要旨を注視 


S&P500、ダウ平均は小幅反落。複数の米連邦準備理事会(FRB)高官が講演などで、利上げペース減速と政策金利の最到達点(ターミナルレート)の上振れに言及したことで、金融引き締めの先行きを巡り思惑が交錯し、高値圏で方向感なく推移した。米国債利回りが水準を切り上げたことが上値を抑えた。
23日に米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨(11月1、2日開催分)が公表される。これまでのインフレ抑制優先の姿勢を弱め、景気に配慮する議論が読み取れれば、株価上昇の手掛かりとなる可能性があるため、注目したい。ただ今週は、24日が感謝祭の祝日で休場、翌25日は短縮取引となることから、明確な方向性が生じにくい地合いとなるだろう。
ストックス欧州600指数は5週続伸。米小売大手が消費者の需要減少見通しを示したほか、英政府が増税・歳出削減を柱とする財政再建計画を発表したことが重しとなり、下落する場面があった。欧州中銀(ECB)高官が利上げペース減速の可能性に言及したことが手掛かりとなり、週末に持ち直して小幅上昇となった。
ストックス欧州600指数は10月12日以降先週末までに12.3%上昇している。金融や資本財、一般消費材など下げ幅が大きかったセクターが主導しており、独国債利回りの上昇一服を手掛かりに割安感から買い戻しが入っている様子がうかがえる。今週はECB理事会議事要旨(10月27日開催分)が公表され、利上げ継続を巡る議論の内容を確認したい。
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