2022年10月第4週目(24日~28日)の相場展望
2022-10-24
先週はイベントが少なく、材料が少ない中、英国の政府関連のニュースが続いた。しかし世界的な大きな材料不足で動きは限定的だった。動きとしては米国債券価格が下落し金利の上昇からドル高傾向が強まった。ドル円は日銀政策から円安要因もあるが、1990年以来32年ぶりの円安である150円に乗せた。円安が115円付近から加速し始めたのは今年3月からで、約7ヶ月で35円もの円安となった。直近の5年間では年間レンジ15円以内で推移したが、今年は40円に届こうかという非常に大きな動きとなっている。そろそろ反転という短期の見方も多く、売りから入る投資家はことごとく上値で損失となっている向きが多いだろう。証拠金取引のレバレッジ次第では、ナンピンなどしていると証拠金が無くなり、強制カットが発動してしまう短期投資家も多くなっていると思われる。介入を口にしたらまず買い、日本だけの単独介入は介入後に下がったところを買うのが投資の基本スタンスである。先週もステルス介入という小さい額での介入が散見されているようだ。実施の有無や金額に関しては月末の統計を待つしかないが、動きをみるとちょこちょこと行っていると思われる。動きを鈍化させるのは意味がなく、買えていないドル買いバイヤーか輸入業者に買うチャンスを与えているだけなのかわからないが、相場を止めるどころか上昇基調を制限することで、緩やかな動きに変わるので、チャート形状から見ると基調を変えるのは逆に難しくなる。上昇基調としては、一か月平均で4円の上昇トレンドだから、このスピードを超えると下がってくる可能性はありそうだ。
金曜日にドル円は、米国長期金利の上昇を背景に上げを加速させ152円目前までの高値を付けた。欧州と英国がほぼ取引を終了した時間で米国市場時間に入ってから、大きめのドル売り介入を行ったという可能性が指摘されている。介入前には、米紙のウォール・ストリート・ジャーナルが11月の0.75%利上げの後、12月の会合では利上げペースを緩める可能性という報道を出し、時を同じくして、サンフランシスコ地区連銀のデイリー総裁やシカゴ地区連銀のエバンス総裁が、利上げペースを緩めるなどのコメントをしたことで、ドル売りに傾斜したタイミングとなったところでドル売り介入をしたようで、下落相場に売り需要が重なり、151円台後半から145円台まで6円も急落することとなった。本日も東京市場がオープンする前に146円台から150円台まで急騰したことで、現在再度介入が行われている様子で乱高下が続いている。上手いタイミングでの介入をしたとなるのだが、今後は買戻しを促したこととヘッジファンド勢による仕掛けの買いも相まっていると考えられるため、日本一国での介入程度では円安をなかなか抑えることは難しいいのではないだろうか。今は順張り以外に相場に参入するのは控えた方がよく、長くポジションを保有するにしても、もし参加したいなら損失を5円以上見積もって売買に入る心構えが必要である。テクニカルからは、最初の介入時の安値である140.35を下回らない限り、買い方優勢の動きは変わらないと考える。当面、金曜日のレンジである151.92から安値145.46付近間でのレンジになる公算が妥当な予想でであろうか。しかしここまで乱高下すると、その予想も一応の目途にしかならないかもしれない。この乱高下相場での売買ポイントは、方向性よりトレーディング術が大きく利益を左右する。損失幅を小さく設定し、勝敗数で負けが多くてもプラスになり勝ちに入った時は大きく利ザヤを取る戦略が功を奏する。プロ向きの乱高下であり、損切りする勇気と利益を伸ばす我慢が試される相場だ。
金曜日にドル円は、米国長期金利の上昇を背景に上げを加速させ152円目前までの高値を付けた。欧州と英国がほぼ取引を終了した時間で米国市場時間に入ってから、大きめのドル売り介入を行ったという可能性が指摘されている。介入前には、米紙のウォール・ストリート・ジャーナルが11月の0.75%利上げの後、12月の会合では利上げペースを緩める可能性という報道を出し、時を同じくして、サンフランシスコ地区連銀のデイリー総裁やシカゴ地区連銀のエバンス総裁が、利上げペースを緩めるなどのコメントをしたことで、ドル売りに傾斜したタイミングとなったところでドル売り介入をしたようで、下落相場に売り需要が重なり、151円台後半から145円台まで6円も急落することとなった。本日も東京市場がオープンする前に146円台から150円台まで急騰したことで、現在再度介入が行われている様子で乱高下が続いている。上手いタイミングでの介入をしたとなるのだが、今後は買戻しを促したこととヘッジファンド勢による仕掛けの買いも相まっていると考えられるため、日本一国での介入程度では円安をなかなか抑えることは難しいいのではないだろうか。今は順張り以外に相場に参入するのは控えた方がよく、長くポジションを保有するにしても、もし参加したいなら損失を5円以上見積もって売買に入る心構えが必要である。テクニカルからは、最初の介入時の安値である140.35を下回らない限り、買い方優勢の動きは変わらないと考える。当面、金曜日のレンジである151.92から安値145.46付近間でのレンジになる公算が妥当な予想でであろうか。しかしここまで乱高下すると、その予想も一応の目途にしかならないかもしれない。この乱高下相場での売買ポイントは、方向性よりトレーディング術が大きく利益を左右する。損失幅を小さく設定し、勝敗数で負けが多くてもプラスになり勝ちに入った時は大きく利ザヤを取る戦略が功を奏する。プロ向きの乱高下であり、損切りする勇気と利益を伸ばす我慢が試される相場だ。
ドル円日足チャート


米国でのCME(シカゴ・マーカンタイル取引所)が集計した金利予想は、11月に0.75%利上げする確率が98%程度まで上がっていてほぼ確実。1%の利上げ確率は出ていないが、そこまでの思惑が出てもおかしくはないほどの物価上昇である。12月には更に0.75%の利上げで4.5~4.75%まで政策金利が跳ね上がる予想が多い。来年は5%をトップにしばらく高く維持されると予想されている。今後は5%程度の政策金利水準がいつまで維持されるのかに焦点が集まってくるはずだ。12月のFOMCはクリスマス前ということで、人々がクリスマスプレゼントを買い、祝福する大事なパーティーシーズンに掛かることで、FRBも大きな利上げで景気を冷やすことは避けたいはずで、12月での緩和縮小の話が出るのも理解できる。また景気悪化の懸念と株価の下落が鮮明になっていることで、一方的は利上げが株の更なる急落や景気後退を引き起こすことも懸念されていると考えられる。緩和縮小の話を若干することで、相場がどのように動くのか、FRB側はテストしているように感じられる。相場の反応を見ながら、利上げ度合を調整していくと思われる。利上げを続けても、1%程度上下してもインフレに対して大きな作用があるかは不透明であり、マインドに対しては効果がある程度あるかもしれないが、実際に大きな違いはないはず。このタイミングで緩和縮小の話が出るのはクリスマス前に相場を壊しては不味いということで、FRBは株式相場の下落基調にも目を配っていると考えられる。しかし株価が反転し再度大きく上げるようなら、利上げへの積極性を訴え、景気後退した時に大きな反落をさせないように動きを制限していきたいのが本音だと考える。とにかく、大きな下げをさせず、緩やかな相場付きを求めているに違いない。
今週はあまりFRB高官のコメント予定が少ないが、もしコメント等あれば相場は反応しやすく、緩和縮小の話が再度出るのかどうか。経済統計は欧英米でPMI景況感指数や米国の住宅関連指数が注目。米国の住宅関連指数は、断続的な利上げによってローン金利が跳ね上がっていることから、新築住宅販売件数の鈍化程度や建設許可件数の動きなども相場に影響を及ぼす可能性があるだろう。また米国IT大手企業、GAFAM(グーグル、アマゾン、メタ、アップルとマイクロソフト)の決算が予定されており、注目だ。為替相場は、先週に引き続き経済統計に振らされやすい地合いにあり、円相場は日本政府の介入と憶測されている仕掛け中心の買いからの乱高下は続くであろう。
今週はあまりFRB高官のコメント予定が少ないが、もしコメント等あれば相場は反応しやすく、緩和縮小の話が再度出るのかどうか。経済統計は欧英米でPMI景況感指数や米国の住宅関連指数が注目。米国の住宅関連指数は、断続的な利上げによってローン金利が跳ね上がっていることから、新築住宅販売件数の鈍化程度や建設許可件数の動きなども相場に影響を及ぼす可能性があるだろう。また米国IT大手企業、GAFAM(グーグル、アマゾン、メタ、アップルとマイクロソフト)の決算が予定されており、注目だ。為替相場は、先週に引き続き経済統計に振らされやすい地合いにあり、円相場は日本政府の介入と憶測されている仕掛け中心の買いからの乱高下は続くであろう。