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米国マクロ経済

2022-10-14

■製造業は活動拡大ペースが鈍る

■非製造業は底堅さを保つ


9月のISM景況感指数は、製造業(50.9、前月比1.9ポイント低下)が2020年5月以来の水準まで低下した。内訳をみると、新規受注、雇用が縮小を示す50割れとなった。また、非製造業(56.7、同0.2ポイント低下)も3カ月ぶりに低下したが、小幅低下にとどまった。事業活動、新規受注は高水準を保ち、雇用も3カ月連続で上昇するなど、事業活動の底堅さを示唆する内容だった。

8月の求人労働異動調査(JOLTS)では、求人件数(1005.3万件、前月比111.7万件減)が前月から大幅に減少し、2021年6月以来の低水準となった。労働需要が減少したことがうかがえる。もっとも、離職者数(597.6万人)を大幅に上回っている状況には変わりなく、労働需給のひっ迫が続いている。

9月の雇用統計では、非農業部門雇用者数(前月比26.3万人増)は20万人超の増加が続き、失業率(3.5%、同0.2%ポイント低下)は自然失業率である4.0%を大幅に下回っている。平均時給(前年比5.0%増、前月比0.3%増)は前月比で8月と同等の増加ペースを保った。雇用の増勢や賃金上昇基調に大きな変化はみられず、労働市場は引き続き堅調に推移している。
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