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BOE:金融引き締めを継続、11月は利上げ幅拡大へ

2022-10-13

■ BOEは緊急国債購入は金融政策手段ではないとの認識、同措置は14日に終了の方針

■ 労働市場の需給ひっ迫が続くなか、BOEは物価安定に向けて大幅利上げを実施へ


イングランド銀行(BOE)は10日、9月28日から実施している総額650億ポンドの緊急国債買い入れの上限を1日あたり50億ポンドから100億ポンドへ倍増すると発表、11日には買い入れの対象範囲をインフレ連動債(1日あたり最大50億ポンド)に拡大した。市場機能へのリスクが落ち着けば、市場環境と買い入れ規模を評価したうえで国債買い入れを巻き戻すとして、BOEは6日に議会財務委員会に宛てて書簡を送った。ベイリーBOE総裁は昨日、国債購入の緊急措置は金融政策手段ではないとして、予定通り14日に終了する方針を示したが、必要に応じて延長する用意があると金融機関に非公式で伝えたとの一部報道もある。英国債が再び急落するなか、目先は政府が31日に前倒しで発表する「中期財政計画」も注目される。

経済指標をみれば、6-8月の失業率は3.5%と1974年以来の水準に低下、平均賃金(除くボーナス)は前年比5.4%増と1年ぶりの高い伸びを記録するなど、労働市場の需給ひっ迫は続いている。19日に公表される9月の消費者物価指数が燃料価格下落などで前月(前年比9.9%上昇)から伸びが鈍化しても、ポンド安が持続的なインフレ圧力を高めるとして、BOEは11月3日の金融政策委員会で大幅利上げを決定する公算が大きい。現時点で、短期金融市場では100bpsの利上げを織り込み、政策金利は2.25%から3.25%へ引き上げられると見込んでいる。
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