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RBNZ:年内は既出の利上げペースを維持へ

2022-10-06

■ RBNZは利上げペースを維持、政策金利は7年ぶりの高水準に

■ 次回委員会でも50bpsの利上げ幅が見込まれるが、利上げペース考えるうえで注目度は高い


   5日、ニュージーランド(NZ)中銀(RBNZ)は政策金利を50bps引き上げて3.5%とした。利上げは8回連続となったが、4月以降は5回連続で50bpsの利上げを決定し、政策金利は7年ぶりの高水準を付けた。声明では、「物価安定を維持し、持続可能な最大雇用を支えるペースで引き締めを継続することが依然として適切」との見解でメンバーが一致。「コア消費者物価は高すぎで、労働資源が不足している」との認識が示された。そのうえで、「インフレ率が中銀目標(前年比1-3%)の範囲内に戻るために十分に抑制された、とメンバーが自信を持てるまで、利上げを継続していく姿勢」が改めて確認された。
   議事要旨によれば、75bpsの利上げも議論したことが明らかにされた。RBNZがピークとみなす水準に政策金利が近づいている可能性や、これまで実施された引き締めの程度、また金融政策の伝達への遅れなど、様々な意見がメンバーから上がったが、今会合では50bpsの利上げが適切であると判断した。
   18日公表の7-9月期消費者物価指数(CPI)上昇率が前期と同程度(前年比7.3%)であるほか、11月初旬に公表される失業率が3.3%、労働コスト指数が前年比3.4%上昇と前期並みの労働市場の強さが確認されれば、今後も利上げペースが維持されるとの見方が強まるだろう。金利先物市場では、11月23日に開催される年内最後の委員会でも50bpsの利上げを織り込む動きは6割程度、25bpsが4割近くとなっている。RBNZが利上げの最終到達点(ターミナルレート)とみなす水準を4%台前半と認識していることに鑑みれば、2023年以降の利上げペースを考えるうえで同会合の注目度は高い。
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