株式市場の見通し
2022-09-26
■米国株 ≫ 株安基調の継続を警戒
■欧州株 ≫ 割安感は時間の経過とともに薄れる見込み
S&P500、ダウ平均は大幅続落。米連邦公開市場委員会(FOMC)メンバーの政策金利見通しで、年内に4.5%前後までの利上げと来年以降の政策金利の高止まりが見込まれていることが明らかとなり、景気後退懸念が再燃。週末まで4営業日続落となり、ダウ平均は年初来安値を更新し、3万ドルを割り込んだ。
ドル高進行は海外売上高の比率が高いグローバル企業の重しとなるほか、金融引き締めに伴い企業業績の先行き不透明感が強まろう。米長期金利の上昇を受けて株式への投資妙味が減退するおそれがあるなか投資家心理の改善は見込みにくく、目先は株価下落基調の継続を警戒。今週は米連邦準備理事会(FRB)の要人発言や小売・半導体大手の決算発表に注目。
ストックス欧州600指数は続落。米国のほか、英国やスイスの中央銀行が利上げを決定したことに加え、9月のユーロ圏PMIが前月から悪化したことで、景気後退懸念が一段と強まり、株価は週末にかけて下げ幅を拡大。ストックス欧州600指数とドイツDAX指数は年初来安値を更新した。
英政府が大規模減税と国債増発の計画を打ち出したが、財政悪化への警戒感から投資家心理の改善にはつながらなかった。高インフレが持続するとの見方から金融引き締め長期化への懸念が強まり、株安要因とみなされた。欧州企業の業績見通しが下方修正されるに伴い、足元で浮上しつつある欧州株の割安感は時間の経過とともに薄れていくと思われる。