2022年6月第5週目(27日~1日)の相場展望
2022-06-27
米国株式オプションの清算日であるSpecial Quotation (SQ)を通過したことで、先週は米国株が買い戻された。ダウ平均やナスダック指数、S&P500指数は日に日に上げを拡大し、先々週10%強の急落から半値戻しを達成している。下げも急だったが戻しも早く、ボラティリティの高さが顕著となっている。下げた要因が米国のスタグフレーション懸念であった。戻した要因は、利上げが急すぎで、それが米国景気の悪化をもたらしてしまうためFRBが金利上昇をやや緩和させるという憶測である。しかしFRBは一貫してインフレを抑制することを優先しているし、何も目新しいコメント等は出ていない。この2週間に渡る株価の動きは、そのようなファンダメンタルの憶測ではなく、SQにかけての仕掛け売りと買戻しが半分程度はあったと考えられる。
米国休場の月曜日にAIの売り?で大きく下落したと考えており、日経先物は火曜日に大きく上昇で一時間の一目均衡表の雲上限を上に抜けて、一週間の堅調相場と転換したタイミングとなりそうだ。上値予想は一旦27000円まで。ただ原油価格が大きく下落し始めており、FRBの積極的な利上げが効いていると市場関係者は捉えている。更に利上げからの景気後退を織り込む形での下落で、今後も積極的な利上げを行うと原油価格の頭が重くなってくる。もしかするとFRBは原油価格を抑えたかったのかもしれない。そのシナリオ通りに進めば、景気後退を回避し、緩やかな後退でソフトランディング期待と、期待インフレ率の低下で株価には大きな上昇の材料となる。増してや静かに新型コロナからの悪影響が低下中であって、特に日本は外国人観光客からの消費と円安効果も相まって、株価に関しては以外高で高値更新の芽が息吹くかもしれない。
世界の株価は米国株に強く連動するため、先週は各国の株も急反発となった。金曜日の大幅上昇でモメンタムは買いを示唆しており、短期筋や個人からの買いが出やすい地合いであるが、需給面での乱高下であったため、ショートカバーが出尽くしたあとは、次のFOMCまでレンジを徐々に縮小しながらの相場を想定する。今後のシナリオとして、米国株が大きく下げると今度はFRBが金利上昇から利上げ打ち止め、相場の動き次第では来年から再度金利を下げてくるという思惑が台頭し始めていることも乱高下相場の背景にある。要は、FRBは議会証言や政治とは関りがないと言えないことで、暗黙の了解ではあるがFRBは株価を放っておくことはせず、株価も考慮に入れた金融政策を遂行するという想定を市場は読みだしたということである。またバイデン大統領の政策やサウジとの関係修復への思惑もあって、原油価格が下げだしたことも株価を支えた一つの要因となっている。
米国ダウ平均指数(弊社WS30)は、先週前半はトリプルウィッチングという株価と商品先物のSQを通過して、月曜日が休みで海外市場の株価指数が急落していたため、買戻しが様子を見ながらとなり緩やかな上昇を見せていたが、週後半から一時間足の雲を上に抜けてからは、雲の下限を下回らず上昇を続けて金曜日になって大きく上に跳ねる動きとなった。金曜日には約3.3%の上昇で久しぶりの上昇率となった。米国10年債利回りに敏感な指数であるため、高値3.5%付近から3%近くまで低下したことが支援材料となった。先々週の下落幅の半値まで戻していることで、モメンタムは上であるが、短期筋のショートカバーが一巡したかに思われるため上昇を継続するかどうかは今週の動きが重要になってくる。もしこのまま61.8%戻しの12206ドルをしっかり上に抜けるとすると、急落スタートレベルの12600ドル、直近の高値12930付近までの戻しが想定できる。そこまで上昇するとなると、長期金利の下落のサポートが必要であると考えているため、10年債利回りが3%を切るレベルまで下がる必要があるだろう。下値は少しずつ上昇している75日移動平均線と25日移動平均線、また一時間足の一目均衡表の雲の上限がサポート役となるだろう。
米国休場の月曜日にAIの売り?で大きく下落したと考えており、日経先物は火曜日に大きく上昇で一時間の一目均衡表の雲上限を上に抜けて、一週間の堅調相場と転換したタイミングとなりそうだ。上値予想は一旦27000円まで。ただ原油価格が大きく下落し始めており、FRBの積極的な利上げが効いていると市場関係者は捉えている。更に利上げからの景気後退を織り込む形での下落で、今後も積極的な利上げを行うと原油価格の頭が重くなってくる。もしかするとFRBは原油価格を抑えたかったのかもしれない。そのシナリオ通りに進めば、景気後退を回避し、緩やかな後退でソフトランディング期待と、期待インフレ率の低下で株価には大きな上昇の材料となる。増してや静かに新型コロナからの悪影響が低下中であって、特に日本は外国人観光客からの消費と円安効果も相まって、株価に関しては以外高で高値更新の芽が息吹くかもしれない。
世界の株価は米国株に強く連動するため、先週は各国の株も急反発となった。金曜日の大幅上昇でモメンタムは買いを示唆しており、短期筋や個人からの買いが出やすい地合いであるが、需給面での乱高下であったため、ショートカバーが出尽くしたあとは、次のFOMCまでレンジを徐々に縮小しながらの相場を想定する。今後のシナリオとして、米国株が大きく下げると今度はFRBが金利上昇から利上げ打ち止め、相場の動き次第では来年から再度金利を下げてくるという思惑が台頭し始めていることも乱高下相場の背景にある。要は、FRBは議会証言や政治とは関りがないと言えないことで、暗黙の了解ではあるがFRBは株価を放っておくことはせず、株価も考慮に入れた金融政策を遂行するという想定を市場は読みだしたということである。またバイデン大統領の政策やサウジとの関係修復への思惑もあって、原油価格が下げだしたことも株価を支えた一つの要因となっている。
米国ダウ平均指数(弊社WS30)は、先週前半はトリプルウィッチングという株価と商品先物のSQを通過して、月曜日が休みで海外市場の株価指数が急落していたため、買戻しが様子を見ながらとなり緩やかな上昇を見せていたが、週後半から一時間足の雲を上に抜けてからは、雲の下限を下回らず上昇を続けて金曜日になって大きく上に跳ねる動きとなった。金曜日には約3.3%の上昇で久しぶりの上昇率となった。米国10年債利回りに敏感な指数であるため、高値3.5%付近から3%近くまで低下したことが支援材料となった。先々週の下落幅の半値まで戻していることで、モメンタムは上であるが、短期筋のショートカバーが一巡したかに思われるため上昇を継続するかどうかは今週の動きが重要になってくる。もしこのまま61.8%戻しの12206ドルをしっかり上に抜けるとすると、急落スタートレベルの12600ドル、直近の高値12930付近までの戻しが想定できる。そこまで上昇するとなると、長期金利の下落のサポートが必要であると考えているため、10年債利回りが3%を切るレベルまで下がる必要があるだろう。下値は少しずつ上昇している75日移動平均線と25日移動平均線、また一時間足の一目均衡表の雲の上限がサポート役となるだろう。
ナスダック指数 一時間チャート


ナスダック指数が上昇し、金利が低下すればドル相場もやや軟調推移となり、ドル円はじり安から調整局面となりそうだ。ドル円も一時間足の一目均衡表を下抜けしてからは雲を上回ることが出来ずに軟調推移となっている。米国長期金利の3%の上にある間は133円台程度でサポートされそうだが、もし割れるとなるとドル円も前回の安値である131円半ばまでの下落を想定する必要が出てくるだろう。方向性が明確になるかどうかは今週の動きがカギを握ると見ている。
ドル円 一時間チャート


今週は悪化傾向が続いている米国の経済指標、原油価格、FRB高官のコメント等に注目が集まりそうだ。6月の消費者信頼感指数や4月の住宅価格指数、第一四半期のGDPや5月の個人消費、6月シカゴ購買部協会景気指数や6月ISM製造業景況指数の発表がある。中国では6月の製造業PMIがあり、ロックダウン明け後の動向が掴めそうだ。また日本では金曜日に日銀短観の発表があり大企業動向や先行きが示されることになる。欧州ではドイツでの6月消費者物価指数があり、ユーロ圏の消費者信頼感指数の発表予定となっている。水曜日には、欧州でのECBフォーラムで米欧英の中銀総裁の発言が予定されている。