2022年5月第3週目(16日~20日)の相場展望
2022-05-16
日本の日経平均先物オプションの決済日であるSQ前後で、株式相場や為替相場は大きく動いた。日本のSQに向けて海外投資家からの仕掛けが先物とオプションで演出され、それも米国の株の短期安値までタイミングが一致するという、理論的には考えづらい現象がまた起きてしまった。世界のヘッジファンドは400兆円程度あるようだ。日本の株式相場に買いが殺到して、規模は大きくてもひと月で1兆円程度であるため、ヘッジファンドマネーのほんの僅か一部がレバレッジで投資額を増やせると鑑みると、市場の動向へ大きく関係してもおかしくはない。来月は6月で年4回の一つのメジャーSQとなり、上か下かはわからないが、先物・オプション市場を中心として更なる仕掛けがあるかもしれないので頭に置いておく必要はあるだろう。為替もドル円は調整局面と捉えており日経平均株価と連動が強まっている。ドル円は高値131円台半ばから127.51まで下がったが、それは株安によるリスクオフでクロス円が下落して、それが波及しドル円も円高に抑えられたのが大きな理由だ。つまり株安が円高を招いたと言える。株式相場の方向性を捉えないと円相場は読めなくなるということだ。勿論、通貨同士の金利差や中央銀行の政策の差が値段の動きには反映するのが基本であるが、短期的には世界のリスクが円相場には大きく影響してくる。日本の株式相場は、外国人投資家が6割を占めるため、外国人が主導しやすい環境にあるのが大きな理由である。個人投資家も現物中心に売買をしているが約20%で、残りは日本の法人や日銀である。
米国の4月の消費者物価指数は予想をやや上回り年率で8.3%となった。前回3月は8.5%だったので、やや縮小とはなったが僅かな違いであるため、物価高のピークを打ったかどうかが定かではないことでドル高となった。インフレ継続によって株価が大きく下落した(ダウ平均-653ドル、ナスダック総合指数-521ドル(マイナス4.3%))ことで、ドル高基調を保ちながらリスクオフの円高となった。パウエルFRB総裁は12日のラジオインタビューで、物価安定を強調し、利上げの必要性から国民には多少の痛みが生じると理解を求めた。最低でも後数か月は、FRBによる利上げが断行されインフレ退治に向かって突き進む意向だ。利上げで金利の高値が想定できるまでリスクオンとはなりにくく、今週以降やや株価の戻しがあっても上値は重くなるだろう。それに反応するドル買いに加味してインフレと利上げに伴う米国の景気悪化懸念も台頭しており、欧州も同じ道を歩む可能性もあるため、ユーロドルやポンドドルの軟調は致し方ない。先週の下げの最中には、ユーロドルやポンドドルには損失覚悟の売りが殺到したようである。
このところのユーロドルは底値を探る軟調推移が継続中で、強いドルの影響が大きく短期的に反発があっても上値は抑えられる展開となっている。私がこのところのトレンドを見定めるに1時間足の一目均衡表を参考にしている。雲にまとわりつく動きだとレンジ相場、雲の下で推移している間はショート戦略で売りから入る。もし雲の上に抜けた場合はロングからポジションを張る戦略をとっている。相場が反転するタイミングとしては、この雲の幅が小さくなった時で、そういう場合はレンジ相場から反転する兆しが出るとすぐさま変化する。本日月曜日現在は、雲の下限に上値を抑えられており雲の上下幅が50~60ポイント程度で進行中。徐々に下方へ下げている形でまだ捩れて幅が小さいわけではないため、上値の重い展開が想定できる。1.0400-450付近が重く、1.0347辺りの安値更新を狙う形に見える。2017年1月に付けた安値の1.0339をトライする可能性が考えられ、突破するとドルとパリティ価格まで下げる余地が出てくるだろう。
米国の4月の消費者物価指数は予想をやや上回り年率で8.3%となった。前回3月は8.5%だったので、やや縮小とはなったが僅かな違いであるため、物価高のピークを打ったかどうかが定かではないことでドル高となった。インフレ継続によって株価が大きく下落した(ダウ平均-653ドル、ナスダック総合指数-521ドル(マイナス4.3%))ことで、ドル高基調を保ちながらリスクオフの円高となった。パウエルFRB総裁は12日のラジオインタビューで、物価安定を強調し、利上げの必要性から国民には多少の痛みが生じると理解を求めた。最低でも後数か月は、FRBによる利上げが断行されインフレ退治に向かって突き進む意向だ。利上げで金利の高値が想定できるまでリスクオンとはなりにくく、今週以降やや株価の戻しがあっても上値は重くなるだろう。それに反応するドル買いに加味してインフレと利上げに伴う米国の景気悪化懸念も台頭しており、欧州も同じ道を歩む可能性もあるため、ユーロドルやポンドドルの軟調は致し方ない。先週の下げの最中には、ユーロドルやポンドドルには損失覚悟の売りが殺到したようである。
このところのユーロドルは底値を探る軟調推移が継続中で、強いドルの影響が大きく短期的に反発があっても上値は抑えられる展開となっている。私がこのところのトレンドを見定めるに1時間足の一目均衡表を参考にしている。雲にまとわりつく動きだとレンジ相場、雲の下で推移している間はショート戦略で売りから入る。もし雲の上に抜けた場合はロングからポジションを張る戦略をとっている。相場が反転するタイミングとしては、この雲の幅が小さくなった時で、そういう場合はレンジ相場から反転する兆しが出るとすぐさま変化する。本日月曜日現在は、雲の下限に上値を抑えられており雲の上下幅が50~60ポイント程度で進行中。徐々に下方へ下げている形でまだ捩れて幅が小さいわけではないため、上値の重い展開が想定できる。1.0400-450付近が重く、1.0347辺りの安値更新を狙う形に見える。2017年1月に付けた安値の1.0339をトライする可能性が考えられ、突破するとドルとパリティ価格まで下げる余地が出てくるだろう。
ユーロドル1時間チャート


ドル円も同様に、1時間の一目均衡表で見ると、先週金曜日に雲の捩じれで幅が縮小したところで上抜けし一旦は上昇したものの、週明けからは雲の中に再度入ってしまった。雲の下限を下回ると調整局面が継続する可能性が高まってきそうだ。もし128.30付近を下回ると127円台までの押しが考えられる。今後は雲が下落傾向となっているため、捩じれを作ったときに上抜けすると反転し再度上昇する形が出来てくるため、押し目待ちの投資家にとっては捩じれを待ちたいところ。売り方としては追いかけてショートに振るのは危険であろう。下のレベルには輸入勢の買いなど実需があると考えており、127円丁度を下値に底固めとなる可能性を想定している。
ドル円1時間チャート


今週は、先週金曜日に反発した株式相場の行方が気になる。ドル円、クロス円共にリスクと連動しているようで、株価との連動が強まっている。パウエルFRB総裁がコメントしたような「痛み」が弱いもので収まれば良いが、強い「痛み」となると再度リスクオフの流れとなる。今日の中国での小売売上高、鉱工業生産など大きく落ち込んでおり、強固なゼロコロナ政策が仇となっている。香港でやや緩和するという報道が出ており、まずテストケースとしてみなされそうだ。もし香港での緩和で感染が増えないようなら、少しずつ緩和の方向へ動きが見えてくるかもしれない。米国だけではなく中国リスクも伴い、またウクライナ情勢も引き続き緩和していないため、物流からの供給サイドからのインフレがどう展開していくのか目が離せない状況は続く。
米国では中国と同様に4月の小売売上高と鉱工業生産指数の発表がある。また5月のNAHB住宅市場指数の発表もある。NAHB住宅市場価格とは、米国の不動産業者(住宅建設業者)の景況感を示す経済指標で、NAHB住宅市場指数が上がるということは、今後の景気拡大や住宅価格の上昇を見込んでいる人が多いということとなります。5月の直近の指数なので、住宅ローン金利が既に高くいることで米国国民の住宅購入意向を計る先行指数として注目している。また4月の住宅着工件数や同月の建設許可件数と中古住宅販売指数と住宅関連の指数が多い。欧州ではドイツで4月の生産者物価指数に注目している。
米国では中国と同様に4月の小売売上高と鉱工業生産指数の発表がある。また5月のNAHB住宅市場指数の発表もある。NAHB住宅市場価格とは、米国の不動産業者(住宅建設業者)の景況感を示す経済指標で、NAHB住宅市場指数が上がるということは、今後の景気拡大や住宅価格の上昇を見込んでいる人が多いということとなります。5月の直近の指数なので、住宅ローン金利が既に高くいることで米国国民の住宅購入意向を計る先行指数として注目している。また4月の住宅着工件数や同月の建設許可件数と中古住宅販売指数と住宅関連の指数が多い。欧州ではドイツで4月の生産者物価指数に注目している。