2022年4月第2週目(4日~8日)の相場展望
2022-04-04
円安傾向は続行中で、ドル円は28日に一時125円台まで到達した。ドル円の今年の値幅は、113.46から125.09の高値まで11円以上も動いている。2000年に入ってからのドル円の年間値幅は平均で約15円、ここ5年ほどは10円前後だった。今年は4ヶ月にも満たない間に既に前5年間の平均値幅を上回ってしまったように、久しぶりの変動幅だ。米国の政策金利の変更が始まる際には、ドルの動きに応じてドル円の動きにも大きな動意が見られている。前回FRBが利上げを開始したのは、リーマンショックによってゼロ金利を続けていた後2015年後半だった。ドル円は98円台から118円台まで約半年をかけて20円ほど上昇した。FRBは政策金利を2.5%まで約3年を掛けて上げている。その時はほぼドル高が引っ張った形であったが、今回はFRBと日銀の金融政策に前回以上の大きな差が感じ取れ、日銀の強固な低金利政策によって円安背景も大きな理由の一つとなっている。昨年の安値102円台から約23円上昇しているが、110円程度までは緩やか動きでドル安訂正が背景であった。今年の円安が進んだのはまだ11円程度であり上値余地はまだありそうな勢いだ。コロナと戦火の合わせ技で未曾有のインフレ懸念が台頭で、それに加えて日銀の緩和への強硬姿勢のインパクトは大きく、ドル高+円安でドル円の上昇を支えるだろう。テクニカルからは124-125円台で過去2度上昇を止められており、このまますんなりと上がるかは疑問で、短期的な調整局面が必要で現状が短期調整局面かと思われる。ただ125円をしっかり上に抜けていくとしばらくは青天井での上昇となる可能性は大きい。インフレを大きく懸念している政府の岸田首相は日銀の黒田総裁と金融会談を行なったが、その後の会見で日銀のスタンスには変化が全く見られていない。また国債の買い入れの指値オペを先週は毎日のように継続し10年債を0.25%で相当額買い入れたことで、長期金利の上昇の流れを促す市場に対して強烈なインパクトをもたらしている。
先週からやや調整課のような動きに変わってきているドル円は、ほぼ市場の予想通りだった米国雇用統計をこなして、122円台で推移している。120円を底に値固めをしているように感じられる。高値125円まで急速に上昇したことで、輸入勢の買い注文は120円台まで上げていると思われる。121円台にも買い注文がちらほらあるようで、この急速な上昇で、まだまだ買い遅れている企業は多いだろう。120円台を割れない限り堅調地合いは継続されると予想する。短期上昇トレンドラインが下値をサポート。 月曜日時点が120.60付近を推移中で一日に約30ポイントずつ上がっていく計算だ。週末金曜日にはこのサポートラインが122.10程度まで上昇していき、123円台回復を狙っているよう。抵抗レベルがATRチャネル赤ラインにあって124.20辺りまでの上昇は、利食い売りもあって来週以降であろうか。先週末に米国FRB委員であるのデイリーサンフランシスコ連銀総裁は、「現在から次のFOMCまでにネガティブサプライズがない場合、50bp利上げの可能性は高まっている」というコメントを出し、次回0.5%利上げの見解が強まっているようで、ドル高からの支援もありそうだ。RSIが高値の87に近づくと利食い売りで上値が重くなることは頭に置いておこう。金利差が拡大し始める時期は変動幅が大きくなるので、トレーディングには積極的に参戦してきたい局面が到来したようだ。
先週からやや調整課のような動きに変わってきているドル円は、ほぼ市場の予想通りだった米国雇用統計をこなして、122円台で推移している。120円を底に値固めをしているように感じられる。高値125円まで急速に上昇したことで、輸入勢の買い注文は120円台まで上げていると思われる。121円台にも買い注文がちらほらあるようで、この急速な上昇で、まだまだ買い遅れている企業は多いだろう。120円台を割れない限り堅調地合いは継続されると予想する。短期上昇トレンドラインが下値をサポート。 月曜日時点が120.60付近を推移中で一日に約30ポイントずつ上がっていく計算だ。週末金曜日にはこのサポートラインが122.10程度まで上昇していき、123円台回復を狙っているよう。抵抗レベルがATRチャネル赤ラインにあって124.20辺りまでの上昇は、利食い売りもあって来週以降であろうか。先週末に米国FRB委員であるのデイリーサンフランシスコ連銀総裁は、「現在から次のFOMCまでにネガティブサプライズがない場合、50bp利上げの可能性は高まっている」というコメントを出し、次回0.5%利上げの見解が強まっているようで、ドル高からの支援もありそうだ。RSIが高値の87に近づくと利食い売りで上値が重くなることは頭に置いておこう。金利差が拡大し始める時期は変動幅が大きくなるので、トレーディングには積極的に参戦してきたい局面が到来したようだ。
ドル円の日足チャート


ウクライナ情勢の悪化で大きく値を上げていた金価格は、2070ドルを高値に失速。ウクライナ情勢の軟化と高インフレ懸念から米国FRBが積極的な利上げに向かっていることが下落要因となっている。2020年8月の高値にあと数ドルまで迫ったが更新とはならず下落したことで、高値の抵抗が非常に強くなる形になっている。ウクライナ情勢が落ち着いてしまうと上昇の材料は乏しくなり、全般インフレでコモディティ価格の高止まりはあっても種類によって選別されるだろう。金はリスクオフで通貨や株の代替品として買われていた要因が大きかったので、情勢が落ち着くと軟調傾向となる。また世界的なインフレで金利の上昇が期待されるため、債券に投資の妙味が浮上してくるのもネガティブ要因だ。金価格はウクライナ情勢やインフレ推移と米国株を睨みながらの展開となろう。FRBが金利を引き上げすぎて株価の下落をもたらすことと、資源価格の高止まりによって再度金に注目が集まる可能性もあるが、短期上昇した後だけに調整局面から軟調な展開を予想する。調整後に動きが緩慢になると一目均衡表の雲周辺での推移となる傾向があり、雲の上限が1893ドル付近で推移しており、そこまで24ドル程度まだ高い位置を保っているが、1880ドル程度までの下げ余地はありそうだ。上値は黄色ラインの25日移動平均線が強い抵抗となろう。
XAUUSD(金)の日足チャート


今週は週の初めは中国が休日となるため、週前半はアジア市場では様子見気分が強まるだろう。週後半は日本のSQを前にある程度株価の変動が期待できる。経済指標の発表は少なく、注目イベントとしては、前回FOMCの議事録とECB金利政策理事会の議事録発表がある。