2022年3月2週目(7日~11日)の相場展望
2022-03-07
相場は全体ではウクライナ情勢に右往左往する形が継続している。ウクライナのキエフへの侵攻状況や欧州最大原発への砲撃、2度にわたる交渉、戦争拡大への懸念や不安と交渉への期待など、投資家の心理的な動きがそのまま売買に繋がっているようでなかなか収まらない。米国の議会証言ではパウエルFRB総裁が今月のFOMCで0.25%の利上げにする方向に傾いていることで相場はやや落ち着きを見せ、株価の反発を促した。金曜日にはウクライナの原発で欧州最大級であるサボロジエ原発に砲撃を加えたことから再度リスクオフになり、株価は急落し、ドルや金が買われた。その後ザポロジエ原発はロシア軍によって占拠された。報道によるとチェルノブイリ反発の10倍程度の被害が想定される可能性などの不安心理高まりが現在の相場へそのまま反映している。
ロシアのウクライナ侵攻戦争が本格化しており、プーチン大統領が侵攻を止める条件を引き上げるなどしているため、戦火どこまで継続しどのような展開となるのか予測は非常に難儀だ。今回は本格的な侵略で、プーチン露大統領の目的や動機の不透明さが大きいため、相場展開を読むのではなく流れに乗って売買するのが賢明である。金価格は2000ドル台まで上伸し、原油は週明けから急伸し129ドル台まで上げている。このような場合は不測の動きをする可能性が大きいので、値ごろ感からの売買は控えるべきである。日経平均のオプション市場では4月限では、23500や25000円の建玉が増えており、不安感の頂点に近いのではと考えているが、余程の資金力がない限り小さなロットで売買していくのが賢明であろう。
今週は日経平均先物オプションの3月メジャーSQ日が到来することで、日経平均は下値トライが想定される。25000円のオプション建玉が多いが、徐々に期先へロール(乗り換え)する動きが出ていることで波乱はあっても少ないかもしれない。日経平均の下値は、24820、24713に小さめの壁があり、2018年の高値が24480付近であるためそこにもサポートがある。ロシアのウクライナ侵攻は日中午後辺りから始まることが多く、日本とは7~9時間差があり午後2時~4時頃に夜明けを迎えることになる。アジア時間は侵攻が少ない夜中であるため、前日の不安感や当日の米国株を想定して動き、欧州時間から実際の材料が出てくるタイミングとなる。戦時なので一時的な下振れはあるだろうが、ウクライナの情勢は相当先の不安まで織り込みつつあり、日経平均のオプション算出日の週、また来週にはFOMCを控えるとなると、週の前半下に突っ込む場合は週後半か来週早々まではある程度の戻りを想定している。ただ米国ナスダック指数が先月24日に大きな下髭の形を形成した直近安値の13032ドルを下抜かないのが条件である。そこを下回ると一段安も覚悟する必要があると考えているので注意したい。上値は25500円、25900円と26100円に抵抗がありそうだ。26100円をしっかり上に抜けると下値不安がやや減少することを想定している。
ロシアのウクライナ侵攻戦争が本格化しており、プーチン大統領が侵攻を止める条件を引き上げるなどしているため、戦火どこまで継続しどのような展開となるのか予測は非常に難儀だ。今回は本格的な侵略で、プーチン露大統領の目的や動機の不透明さが大きいため、相場展開を読むのではなく流れに乗って売買するのが賢明である。金価格は2000ドル台まで上伸し、原油は週明けから急伸し129ドル台まで上げている。このような場合は不測の動きをする可能性が大きいので、値ごろ感からの売買は控えるべきである。日経平均のオプション市場では4月限では、23500や25000円の建玉が増えており、不安感の頂点に近いのではと考えているが、余程の資金力がない限り小さなロットで売買していくのが賢明であろう。
今週は日経平均先物オプションの3月メジャーSQ日が到来することで、日経平均は下値トライが想定される。25000円のオプション建玉が多いが、徐々に期先へロール(乗り換え)する動きが出ていることで波乱はあっても少ないかもしれない。日経平均の下値は、24820、24713に小さめの壁があり、2018年の高値が24480付近であるためそこにもサポートがある。ロシアのウクライナ侵攻は日中午後辺りから始まることが多く、日本とは7~9時間差があり午後2時~4時頃に夜明けを迎えることになる。アジア時間は侵攻が少ない夜中であるため、前日の不安感や当日の米国株を想定して動き、欧州時間から実際の材料が出てくるタイミングとなる。戦時なので一時的な下振れはあるだろうが、ウクライナの情勢は相当先の不安まで織り込みつつあり、日経平均のオプション算出日の週、また来週にはFOMCを控えるとなると、週の前半下に突っ込む場合は週後半か来週早々まではある程度の戻りを想定している。ただ米国ナスダック指数が先月24日に大きな下髭の形を形成した直近安値の13032ドルを下抜かないのが条件である。そこを下回ると一段安も覚悟する必要があると考えているので注意したい。上値は25500円、25900円と26100円に抵抗がありそうだ。26100円をしっかり上に抜けると下値不安がやや減少することを想定している。
日経平均の日足チャート


ウクライナ情勢を受けてユーロドルが大きく値を下げている。先週想定した下値限界の1.0800付近まで近づいている。地政学的なこととロシアからの天然ガス輸入が滞る可能性が高まっており、影響が一番大きな地域となる。欧州ECBはテーパリングの準備段階となっていたが、ここにきて緩和維持という意見も増えておりドル買いの影響もあってユーロには売りが出やすい。ユーロドルの相場もウクライナ情勢次第となるだろうが、チャートからのポイントは掴み下値目途や戻りの目途はそれらを目指していく可能性は大きいので把握はしておく必要がある。チャート上では、ATRチャネルの赤ラインレベルに近いところまで下げていて、1.0800のターゲットはそのままと想定しているので今週は戻りの可能性もあるだろう。ATRチャネルの赤ラインは徐々に下げていることで、チャネルは拡大する方向であるから、1.0700まで一時的な下げはあるかもしれないが短期トレード目的でばらそこは小さなロットでなら一旦拾っても良いかも考えている。来週のFOMCという大きなイベント前にショート筋(売り方)からの部分的なショートカバーが起きることを想定している。
ユーロドルの日足チャート


ウクライナ情勢から鑑みると、西側の経済制裁によってプーチン政権はリスクを感じていると考える。各国の報道を制限し、イスラエル首相との会談を求めたりしていることや人道回廊を作成していることで一方的な世論を変えたい思惑を感じる。プーチン側は冷静に動いていると感じられ、世界体制にまで発展するとは考えにくい。冷静であれば経済制裁はとても大きな影響を今後及ぼすと考える。4月4日巨額のドル建てのロシア国債償還を控えており、その前までにデフォルト宣言をする可能性がある。デフォルトが宣言されるとなると一時的に相場の混乱が起きる可能性はあるが、それを含めての相場への織り込みが現在行われているのではないだろうか。
今週は、10日(木)に予定されている米国の消費者物価数と同日のECB政策金利、ラガルド総裁の記者会見に注目が集まる。特にECBのテーパリングへの方向性とウクライナ情勢の影響度をどう測っていくのか、コメント内容からユーロ相場へのヒントが読み取れるはずだ。
今週は、10日(木)に予定されている米国の消費者物価数と同日のECB政策金利、ラガルド総裁の記者会見に注目が集まる。特にECBのテーパリングへの方向性とウクライナ情勢の影響度をどう測っていくのか、コメント内容からユーロ相場へのヒントが読み取れるはずだ。