6月第5週(28-2日)の相場展望
2021-06-28
米国FOMCから崩れたリスクオフの流れは、長短金利差の縮小とバイデン大統領のインフラ投資計画で立ち直り、元に戻すどころかナスダック指数は史上高値更新となった。短期金利が上昇し、長期金利はもたついているという意味合いは、短期では金利上昇を織り込み、長期ではその後の景気悪化懸念を映していることである。但し、今後の景気動向次第というのが条件付きであろうし、23年には利上げの方向ということは、まだ2年あると時間の余裕を感じてのリスクオンに戻ったということ。為替に関しては、短期金利の上昇を受けてドル高が進行中。金価格は大きく下げて短期の売り物が出尽くした感じでもみあっている。
原油相場だけは、堅調推移は変わっていない。最大の原油供給国の一つである米国は、バイデン大統領の政策から米国は地球温暖化対策の世界的枠組みの「パリ協定」に正式に復帰し、税金を課すことでシェールオイルの算出を抑えていることが大きな背景として上昇してきた。またワクチン接種が進んでおり、今後外出が増える可能性が高く需要の高まり予想されている。直近では米国原油在庫がコロナ前の水準まで低下しており、そのことも原油価格を支える要因となっている。直近のドル高にも関わらず上昇しているのは、米国原油生産の供給減が大きく影響しているようだ。
7月1日に加盟・非加盟の産油国で構成する「OPECプラス」が予定されており、8月からの暫定的な生産拡大について議論する見通し。OPECプラスは既に4月、5─7月にかけて産油量を段階的に日量計210万バレル増やす方針としていることで、相場の重しとはなっているが下押し圧力までとはいっていない。しかし昨年の4月からの上昇基調が2年以上続いており、現在は3年前2018年の高値である77ドルを目前にしてもみ合いとなっている状況。テクニカルからは、波動カウントからも最終の上げ局面となっており、エクステンドな上昇があっても80~85ドル付近が強い上値の抵抗となってきそうだ。夏場を境に下値は60~65ドル付近までの調整があってもおかしくはない。週足チャート上でADX smoothedの赤のラインの抵抗近くまで上昇する可能性から、短期ではもう少し上があるだろうが7~8月相場での一旦の反転下落を予想している。その上昇基調がテクニカルから一時的に調整する可能性はあるが、もし世界的な生産増からの需給関係が改善されないとなると、夏場に80ドル台付近まで上昇基調が継続する可能性は残るだろう。
原油相場だけは、堅調推移は変わっていない。最大の原油供給国の一つである米国は、バイデン大統領の政策から米国は地球温暖化対策の世界的枠組みの「パリ協定」に正式に復帰し、税金を課すことでシェールオイルの算出を抑えていることが大きな背景として上昇してきた。またワクチン接種が進んでおり、今後外出が増える可能性が高く需要の高まり予想されている。直近では米国原油在庫がコロナ前の水準まで低下しており、そのことも原油価格を支える要因となっている。直近のドル高にも関わらず上昇しているのは、米国原油生産の供給減が大きく影響しているようだ。
7月1日に加盟・非加盟の産油国で構成する「OPECプラス」が予定されており、8月からの暫定的な生産拡大について議論する見通し。OPECプラスは既に4月、5─7月にかけて産油量を段階的に日量計210万バレル増やす方針としていることで、相場の重しとはなっているが下押し圧力までとはいっていない。しかし昨年の4月からの上昇基調が2年以上続いており、現在は3年前2018年の高値である77ドルを目前にしてもみ合いとなっている状況。テクニカルからは、波動カウントからも最終の上げ局面となっており、エクステンドな上昇があっても80~85ドル付近が強い上値の抵抗となってきそうだ。夏場を境に下値は60~65ドル付近までの調整があってもおかしくはない。週足チャート上でADX smoothedの赤のラインの抵抗近くまで上昇する可能性から、短期ではもう少し上があるだろうが7~8月相場での一旦の反転下落を予想している。その上昇基調がテクニカルから一時的に調整する可能性はあるが、もし世界的な生産増からの需給関係が改善されないとなると、夏場に80ドル台付近まで上昇基調が継続する可能性は残るだろう。
(原油―週足チャート)

今週は金曜日に米国雇用統計を控えて全般に小動きを予想している。雇用統計以外に気になるのが米国の住宅価格でやや上昇傾向が強まっていることで、統計上国民は買い意欲が減退しており、住宅購入時の投資も少なるなっている傾向が出始めている。29日火曜日のケースシラー住宅価格などの結果も気になるところ。
先週、米国金利は短期と長期での差が拡大して市場は安心感を取り戻し、株価は上昇し、2年と5年短期金利の上昇に追いつくように10年と30年の長期金利も上昇傾向を見せていることで、ドル買いが継続中。対してユーロドルは、今年に入ってからのレンジ内に戻ってきており、レンジ幅を縮小する傾向にある。金価格は下値からやや戻してもみ合い傾向。やはり米国長短金利のスプレッド差などには引き続き警戒が必要となろう。雇用統計次第ではドル買いに弾みが着く可能性があり、ドル円は上値が重いながらも一時的な111円突入、ユーロドル1.18割れも一応頭に入れておきたい。結果が悪化した場合は、これまでのドル買いから利食いが中心となろうから、ドル円110円割れや金価格1820付近への回復が期待されよう。それまではレンジ内での取引を想定している。
先週、米国金利は短期と長期での差が拡大して市場は安心感を取り戻し、株価は上昇し、2年と5年短期金利の上昇に追いつくように10年と30年の長期金利も上昇傾向を見せていることで、ドル買いが継続中。対してユーロドルは、今年に入ってからのレンジ内に戻ってきており、レンジ幅を縮小する傾向にある。金価格は下値からやや戻してもみ合い傾向。やはり米国長短金利のスプレッド差などには引き続き警戒が必要となろう。雇用統計次第ではドル買いに弾みが着く可能性があり、ドル円は上値が重いながらも一時的な111円突入、ユーロドル1.18割れも一応頭に入れておきたい。結果が悪化した場合は、これまでのドル買いから利食いが中心となろうから、ドル円110円割れや金価格1820付近への回復が期待されよう。それまではレンジ内での取引を想定している。