6月第2週(7 – 11日)の相場展望
2021-06-07
世界各国の過剰流動性が継続しており、リスク商品まで投機マネーが押し寄せている。FX商品は、低金利状態で各国の金利差が小さいことが変動率の低下をもたらしている。その中でも基調として挙げられるのが円安である。特にドル以外の通貨に対して円は弱い基調を保っている。海外の景気回復が日本より先行するという市場参加者の読みである。
クロス円の代表格であるユーロ円は、昨年5月の底打ち以降114円台から上昇を開始し一年程度堅調さを維持している。その他のクロス円も同様の動きだ。そのユーロ円、テクニカルからみると昨年5月初めに114.37の安値を付けて以来、現在は2度目の大きな上昇波動となっているようだ。1回目の上昇波動では、昨年8月初旬の126.45まで約12円の上昇を3か月ほどで達成した。その後10月後半まで下げ、121.61まで押してからはほぼ上昇一途となっている。直近の高値134.12まで約8円上昇しており、ボリンジャーバンドの+2αに沿って上昇中となっている。日足でみると一目均衡表の赤の転換線がサポートとして機能しており、その下のボリンジャーバンドからの20日移動平均線が強いサポートラインとしてまた機能している。もし下げた場合、この2つ共に下抜けした場合は調整局面となろうが、年末までの中期トレンドとしては流れに乗っていくことが肝心であり、方向転換には大きなエネルギーが必要となるのでそう簡単にはいかないだろう。2度目の上昇波動というのが一番大きな動きを見せるのが通常であるから、それに沿っていくと152.67(1.382倍)~156.67(1.618倍)が当面のターゲットというか年内のターゲットと中期的な見方となる。
短期で見ると、5月の安値である131.65が下値目途であり、上は数値的な目途は大きく見当たらないが、ボリンジャーバンドの+2αライン(白線)が常にターゲットとなる。クロス円なので、実際はユーロドルとドル円のクロス通貨として計算値として機能する関係もあって、機関投資家は大きなテクニカルレベルが見当たらない場合は、目安として50銭刻みでターゲットを絞っていくことが多い。134.50,135.00辺りには売りが散見されるはず。ボリンジャーバンドを大きく上に抜けて加速する場合、損失覚悟の買戻し玉が多くあると予想されるため一時的になる可能性もあるため、もしファンダメンタルからの要因がなければ追随買いは注意が必要となろう。ユーロ円を売買するプロのPLAYERはその辺の細かな動きを経験上知っている。
ファンダメンタルの側面から鑑みると、オリンピックを強行するため、また人気取りも思惑もある日本政府はワクチン接種を加速させようとありとあらゆる策に打って出始めた。今後はワクチン接種者の成功例などマスコミにばらまくであろう。ただその政策が成功し、接種率がどんどん上がるようであれば市場は好感し円安を止める役割も果たしていくに違いない。オリンピックの盛り上がりやワクチンが円安をストップする役目を担う可能性があり、一気に円安が進んだところへ一旦売りで対処していくのも一考であろう。そのワクチン接種であるが、これまで世界の統計上、1回目のワクチン接種率が20%程度を達成すると新規感染者数の減少が鮮明になっているという結果が多い。5月末で1回目の接種を終えた人が1000万人を越えていることで、通常通りでも今月末までには2000万人への接種を終える可能性が大きくなっており、オリンピック前後でやや円高へ振れる可能性もあって、一旦利食いの場を提供となるのではないか。通貨国のワクチン接種進行度格差がこのような円安となっているようで、今後の各国の進行度合いを見ていくことになる。
クロス円の代表格であるユーロ円は、昨年5月の底打ち以降114円台から上昇を開始し一年程度堅調さを維持している。その他のクロス円も同様の動きだ。そのユーロ円、テクニカルからみると昨年5月初めに114.37の安値を付けて以来、現在は2度目の大きな上昇波動となっているようだ。1回目の上昇波動では、昨年8月初旬の126.45まで約12円の上昇を3か月ほどで達成した。その後10月後半まで下げ、121.61まで押してからはほぼ上昇一途となっている。直近の高値134.12まで約8円上昇しており、ボリンジャーバンドの+2αに沿って上昇中となっている。日足でみると一目均衡表の赤の転換線がサポートとして機能しており、その下のボリンジャーバンドからの20日移動平均線が強いサポートラインとしてまた機能している。もし下げた場合、この2つ共に下抜けした場合は調整局面となろうが、年末までの中期トレンドとしては流れに乗っていくことが肝心であり、方向転換には大きなエネルギーが必要となるのでそう簡単にはいかないだろう。2度目の上昇波動というのが一番大きな動きを見せるのが通常であるから、それに沿っていくと152.67(1.382倍)~156.67(1.618倍)が当面のターゲットというか年内のターゲットと中期的な見方となる。
短期で見ると、5月の安値である131.65が下値目途であり、上は数値的な目途は大きく見当たらないが、ボリンジャーバンドの+2αライン(白線)が常にターゲットとなる。クロス円なので、実際はユーロドルとドル円のクロス通貨として計算値として機能する関係もあって、機関投資家は大きなテクニカルレベルが見当たらない場合は、目安として50銭刻みでターゲットを絞っていくことが多い。134.50,135.00辺りには売りが散見されるはず。ボリンジャーバンドを大きく上に抜けて加速する場合、損失覚悟の買戻し玉が多くあると予想されるため一時的になる可能性もあるため、もしファンダメンタルからの要因がなければ追随買いは注意が必要となろう。ユーロ円を売買するプロのPLAYERはその辺の細かな動きを経験上知っている。
ファンダメンタルの側面から鑑みると、オリンピックを強行するため、また人気取りも思惑もある日本政府はワクチン接種を加速させようとありとあらゆる策に打って出始めた。今後はワクチン接種者の成功例などマスコミにばらまくであろう。ただその政策が成功し、接種率がどんどん上がるようであれば市場は好感し円安を止める役割も果たしていくに違いない。オリンピックの盛り上がりやワクチンが円安をストップする役目を担う可能性があり、一気に円安が進んだところへ一旦売りで対処していくのも一考であろう。そのワクチン接種であるが、これまで世界の統計上、1回目のワクチン接種率が20%程度を達成すると新規感染者数の減少が鮮明になっているという結果が多い。5月末で1回目の接種を終えた人が1000万人を越えていることで、通常通りでも今月末までには2000万人への接種を終える可能性が大きくなっており、オリンピック前後でやや円高へ振れる可能性もあって、一旦利食いの場を提供となるのではないか。通貨国のワクチン接種進行度格差がこのような円安となっているようで、今後の各国の進行度合いを見ていくことになる。
ユーロ円日足チャート
金価格は週の半ばにまとまった売りがアジア時間で出て急落したが、1850ドル台で支えられ、金曜日の米国雇用統計の悪化を受けて再度上昇している。直近、金とユーロドルの相関関係がここ3か月では約90%と高くなっていることで、ドル中心の相場が見てとれる。年初からの連動性が高く、足元では一段と相関性が強まっている。金の動きはユーロドルのそれと比較すると大きく、スピーディーで行き過ぎることもしばしば多いため、落ち着いて読むにはユーロドルの動きを参考にしていくと良いだろう。短期で見て、連動するようなら戻りは小さく、連動しない場合はある程度の戻りがあるように、双方の動きを観察していくなど参考にされたい。今日現在は、1880ドル台半ばで上昇トレンドバンドの中間あたりで推移しており、先週金曜日にバンドの下限を下回るかに思えたが、下限付近で留まり反転している。

金価格は週の半ばにまとまった売りがアジア時間で出て急落したが、1850ドル台で支えられ、金曜日の米国雇用統計の悪化を受けて再度上昇している。直近、金とユーロドルの相関関係がここ3か月では約90%と高くなっていることで、ドル中心の相場が見てとれる。年初からの連動性が高く、足元では一段と相関性が強まっている。金の動きはユーロドルのそれと比較すると大きく、スピーディーで行き過ぎることもしばしば多いため、落ち着いて読むにはユーロドルの動きを参考にしていくと良いだろう。短期で見て、連動するようなら戻りは小さく、連動しない場合はある程度の戻りがあるように、双方の動きを観察していくなど参考にされたい。今日現在は、1880ドル台半ばで上昇トレンドバンドの中間あたりで推移しており、先週金曜日にバンドの下限を下回るかに思えたが、下限付近で留まり反転している。
金価格(XAUUSD)の日足チャート
今週は、米国CPI消費者物価指数の発表があり、インフレ懸念が台頭している中での発表となるため注目される。引き続き強い結果だと、一旦ドル売りに傾いた動きをひっくり返すことにもつながりかねない。米国雇用統計は遅行指数であるため、実際の経済への影響は直ぐには表れないが、先週は雇用統計前にドル買い、結果から利食いという動き。今週はCPIを挟んでポジション取りが行われると考えている。また中半ばにECB政策金利委員会も予定されている。

今週は、米国CPI消費者物価指数の発表があり、インフレ懸念が台頭している中での発表となるため注目される。引き続き強い結果だと、一旦ドル売りに傾いた動きをひっくり返すことにもつながりかねない。米国雇用統計は遅行指数であるため、実際の経済への影響は直ぐには表れないが、先週は雇用統計前にドル買い、結果から利食いという動き。今週はCPIを挟んでポジション取りが行われると考えている。また中半ばにECB政策金利委員会も予定されている。