2021年4月第4週(19~23日)の相場展望
2021-04-19
注目された米国債券入札は、3年、10年、30年債共に底堅い需要が集まり、利回り上昇は止まり、軟調推移となった。15日(木)に集中した米国経済指標では、小売売上高、ニューヨーク連銀製造業景気指数、フィラデルフィア連銀製造業景気指数が軒並み予想を上回る結果となり、米国の株価上昇を後押しした。金利低下もあって、ハイテクの大型グロース株に買いが集まった。ドルはこれまで物価上昇懸念があり上昇していたが、先週は13日(火)に発表された米国CPI(企業物価指数)が期待されたほど伸びなかったことで利食い売りに押された。先週、FRBパウエル総裁は、米経済について、ワクチン接種と強力な政策支援を受けて成長や雇用が先行き一段と力強くなる「変曲点」にあると指摘した一方で、新型コロナウイルスが引き続き脅威だとの見解も示したという。また「米国はより早い成長と雇用創出の時代に突入」「経済の転換点が見えている」「コロナ感染の拡大リスクが残っている」、「FRBが保有債券を市場で売却するとは考えにくい」「ほとんどのメンバーが2024年まで、利上げを見ていない」等の発言があった。その他のFRBメンバーからもインフレは一時的、パンデミック前の労働市場回復に時間を要する、今年の成長は6%以上になるなど、低金利継続での成長度合いが上振れても容認する考えも見られている。
これでは金利は上がらなく、リスク資産へとマネーは継続的に動くのは理に叶う。
国によってズレは生じているが、全体でワクチン接種率が大きいところは感染者増加に歯止めが掛かり始めており、効果は出ている様子が伺える。ワクチン接種率の推移と外国為替の連動性が大きくなっているという外為アナリスト報告もある。直近の円安はそこが理由かわからないが、国の経済活動も左右しかねない状況だから理論的にも整合性のあるシナリオではある。
金相場は日足の雲の下限を上に突破し、雲の中に入った。先月高値の1755ドルを上抜けしたことで、もみ合いながらも上昇基調を保ちそうだ。この雲は上限が1820ドル付近で推移していることで、そこまでは距離があるが、利食いをこなしながら上昇する気配は漂っているようだ。先月後半から上昇し、13営業日にかかるところでタイミングからは一旦利食いが出やすいが、ドル指数の下落がやや急なこともあって下値は堅そうだ。 金曜日に米国財務省は、貿易相手国の通貨政策を分析した半期の為替報告書を公表し、スイスとベトナム、台湾が為替操作をした可能性があるが「為替操作国」の認定は見送った。しかし、日本、韓国、中国などの東アジア諸国は「監視対象」に指定した。このことで、今週はやや円高基調で始まっている。ドル円は108.54まで下落し、先月安値の108.40が一応安値目途だが、108.00を下回ると106円後半までは下落時の出来高が少なかったところなので、テクニカルから一時的にも下落スピードの加速には注意したいところ。107円前半に推移する一目均衡表である雲の上限辺りまでは早い可能性がある。それと東京と大阪の2大首都圏での緊急事態宣言の可能性も考慮する必要があり、その場合は株安、若干の円安も鑑みる必要がでてくるだろう。
金相場は日足の雲の下限を上に突破し、雲の中に入った。先月高値の1755ドルを上抜けしたことで、もみ合いながらも上昇基調を保ちそうだ。この雲は上限が1820ドル付近で推移していることで、そこまでは距離があるが、利食いをこなしながら上昇する気配は漂っているようだ。先月後半から上昇し、13営業日にかかるところでタイミングからは一旦利食いが出やすいが、ドル指数の下落がやや急なこともあって下値は堅そうだ。 金曜日に米国財務省は、貿易相手国の通貨政策を分析した半期の為替報告書を公表し、スイスとベトナム、台湾が為替操作をした可能性があるが「為替操作国」の認定は見送った。しかし、日本、韓国、中国などの東アジア諸国は「監視対象」に指定した。このことで、今週はやや円高基調で始まっている。ドル円は108.54まで下落し、先月安値の108.40が一応安値目途だが、108.00を下回ると106円後半までは下落時の出来高が少なかったところなので、テクニカルから一時的にも下落スピードの加速には注意したいところ。107円前半に推移する一目均衡表である雲の上限辺りまでは早い可能性がある。それと東京と大阪の2大首都圏での緊急事態宣言の可能性も考慮する必要があり、その場合は株安、若干の円安も鑑みる必要がでてくるだろう。

今週は、各国の重要なイベントは木曜日と金曜日に集中している。22日(木)には、ECBの金融政策委員会があり、政策予想はこれまでのものと同様に据え置く予定。その後ラガルド総裁の定例記者会見で財政出動への言及があるのかどうか。また23日(金)には、欧米各国の4月PMIが発表される。ワクチン接種数は増加しているが、ロックダウンを継続しおり、サービスPMIの推移が気になるところ。