1月の国内投信市場動向:グロース株への投資が奏功か
2021-02-08
■ 国内投資家は、バリュー株よりもグロース株へ投資を進める姿勢が確認された
今回は、個別ファンドの資金流出入傾向を確認したい。結論から示すと、国内投資家はバリュー株よりグロース株への投資を優先させている模様だ。1月の資金流入上位ファンドでは、いわゆる「テーマ型」ファンドが数多く確認された。上位25ファンドのうち、海外株式へ投資するファンドは19ファンド。そのうち、「ESG」「DX」「AI」「成長株」などの名前を冠するテーマ型ファンドは14ファンドだった。こうしたテーマ型ファンドは、一般的に情報技術セクターなど新技術に関連する企業を投資先とするケースが多い。そのため、国内投資家は海外株式の中でも利益成長への期待が高いグロース株へ投資を進めていると解釈できる。ファンドの中には1月末時点の純資産総額が1兆円近いものも複数あり、「グロース優先」の投資姿勢は一定の支持を集めている。一方で、流出上位の中ではバランス型や分散投資を志向するファンドが確認された。「テーマ型」ファンドも散見され、ファンドの取捨選択が進む様子もみられた。
なお、バリュー株よりグロース株へ投資を進める姿勢は、今のところ報われているようだ。先進国株式のグロース指数とバリュー指数(いずれもMSCI指数?米ドル建て)の騰落率を比較すると、2020年は前者がプラス32.7%、後者はマイナス3.6%だった。また、2021年は2月4日時点でプラス3.1%、プラス1.9%と、グロース指数が上回っている。新興国株式指数(同上)でも、2020年はグロース指数がプラス29.9%、バリュー指数がプラス2.2%。2021年(2月4日時点)は前者がプラス10.4%、後者がプラス4.4%であり、新興国も同じ傾向にある。今後緩やかな景気回復を見据えた場合、バリュー株よりも利益成長が期待できるグロース株への投資を維持すべきとの筆者の見方に変わりはない。
■ 昨年以降では、騰落率でグロース株がバリュー株を上回る状況は続いている
今回は、個別ファンドの資金流出入傾向を確認したい。結論から示すと、国内投資家はバリュー株よりグロース株への投資を優先させている模様だ。1月の資金流入上位ファンドでは、いわゆる「テーマ型」ファンドが数多く確認された。上位25ファンドのうち、海外株式へ投資するファンドは19ファンド。そのうち、「ESG」「DX」「AI」「成長株」などの名前を冠するテーマ型ファンドは14ファンドだった。こうしたテーマ型ファンドは、一般的に情報技術セクターなど新技術に関連する企業を投資先とするケースが多い。そのため、国内投資家は海外株式の中でも利益成長への期待が高いグロース株へ投資を進めていると解釈できる。ファンドの中には1月末時点の純資産総額が1兆円近いものも複数あり、「グロース優先」の投資姿勢は一定の支持を集めている。一方で、流出上位の中ではバランス型や分散投資を志向するファンドが確認された。「テーマ型」ファンドも散見され、ファンドの取捨選択が進む様子もみられた。
なお、バリュー株よりグロース株へ投資を進める姿勢は、今のところ報われているようだ。先進国株式のグロース指数とバリュー指数(いずれもMSCI指数?米ドル建て)の騰落率を比較すると、2020年は前者がプラス32.7%、後者はマイナス3.6%だった。また、2021年は2月4日時点でプラス3.1%、プラス1.9%と、グロース指数が上回っている。新興国株式指数(同上)でも、2020年はグロース指数がプラス29.9%、バリュー指数がプラス2.2%。2021年(2月4日時点)は前者がプラス10.4%、後者がプラス4.4%であり、新興国も同じ傾向にある。今後緩やかな景気回復を見据えた場合、バリュー株よりも利益成長が期待できるグロース株への投資を維持すべきとの筆者の見方に変わりはない。